はじめまして。今日から什器活用術というブログをはじめます。
什器の歴史は既製服の歴史
最初の記事に何を書くべきか悩んだのですが、当社の生業である“什器レンタル”という仕事について、私が知っている歴史を解説してみようかと思いました。
この話は2016年に亡くなった父から聞いたことが全てです。文献もありませんし、父の主観も入っているかもしれません。しかし昭和11年に生まれ、この国で什器が生まれ発展してきた時代に青年・壮年期を生きた父から聞いたこの話は、体験から来るリアルに満ちています。もしかしたら私のようにこういった話に興味がある方もいらっしゃるのでは?
では、書いていきますね。
かつて全ての服はオーダーメイドだった
ほんの数十年前、戦前・戦後あたりまで、庶民に“既製服を着る”という概念はありませんでした。全ての服はオーダーメイドで、仕立て屋が一着一着、それを着る一人の人のために作っていたのです。(それを買えない人たちは自分で作った着物を着ていました。)仕立て屋が仕立てる服を素敵に見せるツールとして“マネキン”が生まれました。日本のマネキンの発祥は京人形を起源とする一派と、博多人形を起源とする一派があるそうです。もともと人形を作っていた職人さんが“服を売るため”という時代のニーズに応えて作った等身大の人形が最初のマネキンだったそうです。
ただ、マネキンは非常に高価でした。なのでマネキンは“リース”で使うものという常識が定着していったそうです。
大量生産大量消費の時代の到来
時が過ぎ、高度成長期の訪れとともに洋服は大量生産されるようになります。大量生産された服を大量に陳列するためにラック、平台などの“什器”が必要になりました。そこでこれまでマネキンを作っていた業者がニーズに応えるかたちで什器も作るようになっていきます。今、この業界の老舗がほとんど元マネキン屋なのはこのためです。
量販店が頻繁に陳列を変えて売り場を展開して大量に洋服を売るようになったので、什器もまた“リース”で使うものとして定着していったそうです。
父が老舗マネキン屋系の什器会社から独立したのが1987年の今日です。なのでこの記事はぜひとも4月1日にアップしたかったのでなんとか間に合ってよかったです(^^)。
まとめ
こんな感じでこれから什器について様々な切り口で記事を書いていきます。こちらのブログもよろしくお願いいたします。
今日もお読みいただきありがとうございます。